脊柱管狭窄症 その1
掲載日 : 2025/08/19
脊柱管狭窄症でお悩みの方へ
~脊椎手術専門病院の治療と選び方~
脊柱管狭窄症とは
脊柱管狭窄症は、背骨の中を通る神経の通り道(脊柱管)が狭くなることで神経が圧迫され、腰や足にさまざまな症状が生じる病気とされています。
腰部に起こる場合は、腰痛や足のしびれ、歩行時の痛みが特徴です。首(頚椎)や胸の部分(胸椎)に発生することもあります。
進行すると「間欠性跛行(かんけつせいはこう)」と呼ばれる症状がみられることがあり、歩行中にしびれや痛みのため立ち止まる必要が生じます。
脊椎手術専門病院での診療の特徴
脊柱管狭窄症の治療には、薬による治療や運動療法などの保存的な方法と、手術によって神経の圧迫を取り除く方法があります。
手術を行う場合、脊椎を専門に扱う医療機関では次のような体制が整えられていることがあります。
•脊椎領域の手術経験を積んだ医師が在籍している
•身体への負担が少ないとされる**低侵襲手術(MIS)**を導入している場合がある
•MRIやCTなどの画像検査を組み合わせ、原因の特定に努めている
•リハビリスタッフと連携し、術後の生活を支える体制を設けている
脊柱管狭窄症に対する主な手術方法
症状の程度や生活の状況に応じ、次のような方法が検討されることがあります。
1.内視鏡下除圧術
小さな切開で神経の圧迫を取り除く方法。傷が小さいため、身体への負担が少ないとされています。
2.顕微鏡下除圧術
高倍率の顕微鏡を用いて視野を確保しながら行う手術で、神経や血管を確認しやすいとされています。
3.脊椎固定術
不安定になった背骨を金属や人工材料で固定し、安定性を高めることを目的とする手術。
4.人工椎間板置換術(頚椎の一部症例)
傷んだ椎間板を人工のものに置き換える方法で、症例によっては動きを保ちながら症状の軽減が期待されることがあります。
手術を検討する目安とされる症状
次のような症状が長く続く場合には、専門医に相談される方もいます。
•立ったり歩いたりすると足がしびれ、休むと和らぐ
•休憩をはさまないと長距離を歩けない
•腰や足の痛み・しびれが数か月続いている
•排尿や排便に関する異常がみられる
生活の質を守るために
脊柱管狭窄症は進行すると生活に影響が及ぶ可能性がありますが、適切な治療を受けることで痛みやしびれの軽減が期待できる場合があります。
脊椎を専門とする医療機関では、経験を積んだ医師や検査・手術設備、リハビリとの連携体制を整えているところもあり、術後の生活を支える取り組みが行われています。
